前回の記事:
AWSを使ってみよう!(その6) - S3のライフサイクル(バージョン管理のコスト削減)
http://www.pressmantech.com/tech/aws/3521
こちらの記事で、
一定期間が経ったオブジェクトを
Glacier(低コストのストレージサービス)
に、『自動保存』しました。
また、以下のように記しました。
『Glacier』ですが、復活するには、時間が掛かります。
こちらは、今後紹介したいと思います。
Glacierは、
『低コストのストレージサービス』なのですが、
直ぐにオブジェクトを取り出すことが出来ません。
Glacierに保存したオブジェクトにアクセスするは、
オブジェクトを復元する必要があります。
復元するには、時間も掛かります。
(3から5時間)
AWSで規定された量を超える復元を行う場合、
料金も発生します。
(データを復元する場合は、ご注意下さい)
高額になる場合もあります。
詳細は、
以下の料金を参照して下さい。
Amazon Glacier
https://aws.amazon.com/jp/glacier/
それでは確認してみましょう。。。
1.対象のバケットを開き、『バージョン』を『表示』します。
『バージョン』が表示されます。
2.対象を選択し、『復元の開始』を選択します。
『ストレージクラス=Glacier』が対象です。
3.アクセス出来る日数を設定します。
いろいろと注意事項がありますね。。。
完了と表示されていますが、
3から5時間後にアクセス出来ます。
どうでしょうか。
オブジェクトにアクセス出来ましたか?
先ほど、指定した日数を経過すると、
『Glacier』に戻ってしまい、アクセス出来なくなります。
アクセス出来ない場合に、
ダウンロードすると、以下のメッセージが表示されます。
The operation is not valid for the object's storage class
最後に、『料金的な注意点』です。
『復元の開始』において、
以下の記述がありました。
『ある月の月平均ストレージの 5%(日ごとに案分)を超えるデータを復元する場合は、Glacier 検索料金をいただきます。』
上記記述のリンクから、以下の内容が確認出来ます。
ある月の月平均ストレージ=12TB
その日に無料で取り出せるのは、
最大 20.5 GB です(12 TB x 5% / 30 日 = 20.5 GB、その月の日数が 30 日の場合)。
なるほど。。。
12TB
使っていたら、
20.5GB/日
は、無料で取り出せるのかぁ。。。
それでは、
有料だったら、料金はどのくらいか。。。
同じページに、例がありました。
ある月の月平均ストレージ=75TB
取り出したいデータ量=140 GB
ピーク取り出しレート(取り出したいデータ量)=140 GB/4 時間=35 GB/時間
※1 つの取り出しジョブは 4 時間で完了(想定)
無料で取り出せるデータ量=128 GB/4 時間=32 GB/時間
※128 GBは、75TBの5%
請求可能なピーク取り出しレート=35 GB/時間 - 32 GB/時間=3 GB/時間
<基本データ>
取り出し料金=0.01 USD/GB
1 か月の時間数(30日として)=720時間
支払額
= 請求可能なピーク取り出しレート × 取り出し料金 × 1 か月の時間数
= 3 GB/時間 × 0.01 USD/GB × 720 時間
= 21.60 USD
= \2,592-
※1USD=120円
計算、なかなか、難しいですね。
5%の無料枠を超えると、料金が結構掛かるようですね。
じゃあ100GBだったら?
1TBだったら?
ということになるかと思います。
上記のリンク先を参考に、数字を当てはめてみて下さい。
こわい、計算結果が出てくるかもしれません。
さらに、
『90 日経過前に削除されたアイテムについては、0.0342 USD/GB の案分料金をいただきます。』
とのこと。
これも、こわそうです。
Amazon Glacier - 料金
https://aws.amazon.com/jp/glacier/pricing/
Glacier
は『低コストのストレージサービス』なのですが、
用途により、使い方を変えた方が良さそうです。
以下にAWSがアピールしているメリットを記します。
耐久性
オブジェクトの 99.999999999% の耐久性を実現するように設計されています。
http://aws.amazon.com/jp/s3/details/#durability
低コスト
お支払いは必要な分だけ。最低料金や前払い料金はありません。
http://aws.amazon.com/jp/s3/pricing/
可用性
Amazon S3 は、1 年でオブジェクトの可用性が 99.99% になるように設計されています。
安全性
Amazon S3 は、SSL でのデータ転送と、アップロード後のデータの自動暗号化をサポートします。
http://aws.amazon.com/s3/details#security
イベント通知の送信
Amazon S3 は、オブジェクトがアップロードされたときにイベント通知を送信できます。
https://aws.amazon.com/s3/details/#events
高性能
Amazon S3 は、ネットワークのスループットと回復性を最大化するのに役立つマルチパートアップロードをサポートし、
エンドユーザーに近い AWS リージョンを選択してデータを保存することでネットワークレイテンシーを最小にできます。
また、Amazon S3 は、レイテンシーが短く、データ転送速度が速く、最低使用料のないエンドユーザー向けの
コンテンツ配信ウェブサービスである Amazon CloudFront と統合されます。
統合済み
Amazon S3 はその他の AWS サービスと統合されているため、Amazon S3 のデータを簡単にアップロード/ダウンロードでき、
さまざまな AWS サービスを使用するソリューションの構築が容易になります。
Amazon S3 の統合には、Amazon CloudFront、Amazon Kinesis、Amazon RDS、Amazon Glacier、Amazon EBS、Amazon DynamoDB、
Amazon Redshift、Amazon Route 53、Amazon EMR、AWS Lambda が含まれます。
使いやすさ
Amazon S3 は、ウェブベースの管理コンソール、モバイルアプリケーション、完全な REST API や SDK と合わせて使用でき、
サードパーティ製のテクノロジーと統合するのも簡単です。