AWSより新しいストレージオプションの発表がありました。
AWS ストレージアップデート - S3 の新しい低コストなストレージオプション & Glacier の値下げ
http://aws.typepad.com/aws_japan/2015/09/aws-storage-update-new-lower-cost-s3-storage-option-glacier-price-reduction.html
『標準 - 低頻度アクセスストレージ』と呼ばれるサービスになります。
まずは、気になる料金を確認してみましょう。。。
1)標準ストレージ
$0.0330/GB
2)低冗長化ストレージ(RSS)
$0.0264/GB
3)標準 - 低頻度アクセスストレージ
$0.019/GB
4)Glacierストレージ
$0.0114/GB
※東京リージョン
※ストレージ料金のみ(最初の1TB/月)
※2015/9/25現在
Amazon S3 - 料金表 - ストレージ料金表
https://aws.amazon.com/jp/s3/pricing/
Amazon S3 低冗長化ストレージ - ストレージ料金表
https://aws.amazon.com/jp/s3/reduced-redundancy/
ストレージ料金としては、
『Glacierストレージ』より高価に、
『低冗長化ストレージ(RSS)』より安価に設定されています。
では、機能はどうでしょうか。
まず、AWSの発表に、
『まれにしかアクセスされないデータに適した新しいストレージ』
と、あります。
名称にも『低頻度アクセス』とあります。
ストレージ料金の他に、
以下のルール(料金が掛かります)があります。
1)最小30日間分の課金
2)取り出し$0.01/GB(通常の転送量とは別)
3)128KB未満のオブジェクトも、128KBの容量課金
(なんとなく、『Glacier』のルールに似ていますね)
『Glacier』については、
以前の記事を参考にして下さい。
AWSを使ってみよう!(その7) - S3のライフサイクル(Glacierからの復活と料金的な注意点)
http://www.pressmantech.com/tech/aws/3645
『Glacier』は、
直ぐにオブジェクトを取り出せませんが、
『低頻度アクセス』では、
直ぐにオブジェクトを取り出せます!!
これは大きな魅力ではないでしょうか。
上記の料金と重なる部分もありますが、
『標準 - 低頻度アクセスへのリクエスト』
という項目が、新設されています。
Amazon S3 - 料金表 - リクエスト料金表
https://aws.amazon.com/jp/s3/pricing/
既存のリクエスト料金が、
『低頻度アクセス』では、2~3倍程度に設定されています。
また、
『標準 - 低頻度アクセスへのライフサイクル移行リクエスト』
という項目が新設されています。
発表文にもありますが
『低頻度アクセス』を、
『ライフサイクル』の選択肢として利用出来ます。
『ライフサイクル』の設定に関しては、
以前の記事を参考にして下さい。
AWSを使ってみよう!(その6) - S3のライフサイクル(バージョン管理のコスト削減)
http://www.pressmantech.com/tech/aws/3521
(『低頻度アクセス』の登場で、記事が古くなりましたが。。。)
『Glacier』の代わりに、
『低頻度アクセス』を選択することは、ありかもしれません。
『Glacier』からオブジェクトを取り出すときには、
料金的に、気を付けなければいけないポイントがあるからです。
※全体の容量とか無料枠とか。。。
前述しましたが、
以下にまとめましたので、参考にして下さい。
AWSを使ってみよう!(その7) - S3のライフサイクル(Glacierからの復活と料金的な注意点)
http://www.pressmantech.com/tech/aws/3645
<その他、『低頻度アクセス』の特徴>
1)標準ストレージと同じ高い耐久性、低い遅延、高いスループットを提供
(耐久性99.999999999% (イレブンナイン))
2)S3機能を全てを継承
(セキュリティとアクセス管理の機能、ライフライクルポリシー、クロスリージョンレプリケーション、イベント通知を含む)
以下にAWSがアピールしているメリットを記します。
耐久性
オブジェクトの 99.999999999% の耐久性を実現するように設計されています。
http://aws.amazon.com/jp/s3/details/#durability
低コスト
お支払いは必要な分だけ。最低料金や前払い料金はありません。
http://aws.amazon.com/jp/s3/pricing/
可用性
Amazon S3 は、1 年でオブジェクトの可用性が 99.99% になるように設計されています。
安全性
Amazon S3 は、SSL でのデータ転送と、アップロード後のデータの自動暗号化をサポートします。
http://aws.amazon.com/s3/details#security
イベント通知の送信
Amazon S3 は、オブジェクトがアップロードされたときにイベント通知を送信できます。
https://aws.amazon.com/s3/details/#events
高性能
Amazon S3 は、ネットワークのスループットと回復性を最大化するのに役立つマルチパートアップロードをサポートし、
エンドユーザーに近い AWS リージョンを選択してデータを保存することでネットワークレイテンシーを最小にできます。
また、Amazon S3 は、レイテンシーが短く、データ転送速度が速く、最低使用料のないエンドユーザー向けの
コンテンツ配信ウェブサービスである Amazon CloudFront と統合されます。
統合済み
Amazon S3 はその他の AWS サービスと統合されているため、Amazon S3 のデータを簡単にアップロード/ダウンロードでき、
さまざまな AWS サービスを使用するソリューションの構築が容易になります。
Amazon S3 の統合には、Amazon CloudFront、Amazon Kinesis、Amazon RDS、Amazon Glacier、Amazon EBS、Amazon DynamoDB、
Amazon Redshift、Amazon Route 53、Amazon EMR、AWS Lambda が含まれます。
使いやすさ
Amazon S3 は、ウェブベースの管理コンソール、モバイルアプリケーション、完全な REST API や SDK と合わせて使用でき、
サードパーティ製のテクノロジーと統合するのも簡単です。